2022/09/17 祖父の四十九日

祖父の四十九日法要のため、日帰りで盛岡へ。
盛岡はホームに降り立つ瞬間、きれいな緑の匂いがする。
対比で、東京の空気の汚れに気づく。



タクシーで寺に着く。
寡黙な運転手。


気温は高いが、あまり蒸さないぶん、まだ楽だ。
四十九日法要。マスクにお香の煙が染み込む。
焼香はいつまでも慣れない。
あのぎこちない所作の間だけは、亡き祖父に想いを馳せる余裕がない。


和尚の読み間違いと、咳き込む音、少しずつ早まる木魚のBPM
読経のわずかな無音に、扇風機の羽音がよく目立つ。
一定のリズムで風速が強弱を繰り返すが、首振り機能の運が悪く、ずっと微弱な冷風が届く羽目になった。

遠く蚊取り線香の匂い。
外の庭園は青々と盛っていた。



疲れたな。
朝一番で東京を発ち、夜には東京へ戻ってきた。
東京駅に着くや否や、埃くささと湿気がマスク越しに襲いかかる。
往復4時間ほど、ただただ座席に座っていただけなのに、長距離移動の疲れがのしかかるのはなぜだろう。
身体は、果てしない移動距離をちゃんと理解している?



四十九日。
祖父の長い旅路の果てには、3年前に先立った祖母が待っているのだろうか。
この目で知るのは、何十年も先のことでありたい。