2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

花曇の街で (1)

さいごに創作を完成させたのは、おそらく高校の4年目のこと。だから、かれこれ6、7年は書きあげていない。いや、書きはじめてすらいない。なので、今年書きはじめるとしたら、そして順調に書きあげることができたとしたら、20代ではじめての小説になり、それ…

もの思い・せつない

なくしたものやなくすものを時たま想うため、暖かい部屋に少しだけとどまりたい。あのひとが優しかったこと、あのひとの言葉が心を小さく灯したこと、言葉をかわさずともなにかが通う、そんな予感がすること。今はもういないひとを想うことは、ただの想い出…

大雪警報の年

東京の冬が、力をつけてきた。 この街の冬は、1月も更けていくころになって、ようやく本領発揮のときを迎える。もちろん、枯葉が道に落ちて、すばやく掃かれ、やがてなにもなくなったころに、冬はやってくる。たえず乾いて冷たい、かたい風が、ビルの谷間を…

前口上

昨日書いたことを読み返せないのは、自分の書きあげた文章が、翌日には未熟なものに思えるためだ。 未熟がずんずんと積み重なって、私のブログ歴は伸びていく。それがむず痒くもあり、単純にイヤでもあるため、クリックひとつで済む手軽さに甘えて、これまで…