睡眠薬運ぶ水辺へと

荒れた気分が続いてしまった。

暴れる感情を鎮めようにも、
居ても立っても居られなくて、
じっとしていられなくて、
でもやみくもに動き回ったところで、
何も生じなくて、
強いて言うならば「無」が生まれるそれだけで、

だめだ、あやふやなものを書くことすら腹が立つ。

 

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とろとろと、身体がふやけていく。
睡眠薬を服用したのは10分ほど前のこと。
そこで布団に入り、目をつむったところで、
強烈な感情が沸き上がってきた。
悲しさなのか、怒りなのか、不安なのか、またはリビドーなのか、
もしくは、そのごった煮のものなのか、
これら一切の分析を排したい、尊くて卑しい感情が暴れ出して、
部屋の明かりをつけた。
暗闇が怖くもあった。
私の手持ちの感情リストには載っていない、
外来種の、手に負えない悍ましい感情が、
真っ暗な中では自由に跋扈していって、
自室を満たしていきながら、頭のなかを食い尽くすにいたる、
それが怖くて、明かりをつけてパソコンを立ち上げ、
アッパーな音楽を耳に入れて、
それなりの20時前らしい振る舞いをしている。

 

あやふやな、理解ができないものに腹が立つのは、
ただ一点、恐怖が横たわるからだ。

 

睡眠薬の効力によって身体中が揺らいでいく。
思考もふやけていく。つつがなく溶けていく。
朝目覚めている頃にはすべて消え失せていることを知っているため、
それが今は異様に腹立たしい。
私に対する虐待のためにすべて書き尽くしてやりたい。