2022/06/27 仕事と陽炎

人も街も緑も川も、
日向も日陰も朝も夕も、
目に映るものすべて、陽炎の先の幻。


急に暑すぎる。
ご挨拶ってものを知らないのか。


昼はスタバですべて済ませた。
全額ポイント払い。
窓の先、道沿いの雑居ビルが、ハイキーにハイキーを重ねたかのような眩しさにやられ、乳白色に輝いていた。
アイスコーヒーは酸味があって、暑さによく似合う味わい。


昼休みを終えると、動悸と不安感で一杯に。
こうして発作的に黒い波が押し寄せることは幾度もあるが、疲労が拭えていないのか、今月は頻発している。
部署のグループチャットに、心身不調の共有と不調対策のイヤホン使用の旨伝え、耳栓がわりにBluetoothイヤホンを突っ込んだ。
ザ・スミスの『心に茨を持つ少年』を再生し、引き続き業務に取り組む。聴覚を安心させるだけでも、精神的なざわつきが少しずつ凪いでいくのだ。
『心に茨を持つ少年』の次は、羊文学『OH HEY』。好物のアッパーなシューゲイザー。その次はUAの『微熱』、Lizzoの『Juice』、菅田将暉の『惑う糸』……。
集中して業務を続ける。キーボードを叩き続ける。


退勤まで、うまくもった。


帰路の湘南新宿ライン
キンキンに涼しい。
帰宅ラッシュの波は、大崎から恵比寿、渋谷、新宿と、ひと駅ごとに乗算で押し寄せる。
なぎ倒すように過ぎ去るビル群のシルエットの先に、夕焼けが悠然と燃えていた。